column 日々、思うこと separate

2024.02.12

コラム

自動運転のUXデザイン

完全自動運転のユーザー体験(UX)についてのお話しです。

年始にラスベガスで行われた世界最大のテックイベントCES視察の際、関連する2つの乗車体験の機会を得ました。

一つは中国の公道で運行開始された条件付き無人運転バス(いわゆるレベル4)の市街地デモ走行、もう一つはテスラのイーロンマスク氏が彼の地に地下トンネルを掘って作った交通システムVEGAS LOOP(V.L)です。

無人運転バスは不安無く、乗り心地も上々。地元路線にこの車両が来ても違和感ない印象です。V.Lのテスラ車両は現時点有人運転ですが、地下チューブ車道は自動運転時の安心感を担保。気分を上げる演出設計の秀逸さもあり、未来のワクワク感で勝ります。例えば巨大なQRコードが出迎えるゲート。促されてスマホをかざしチケット購入、得たQRをかざし入場、チューブから現れたテスラ車に乗り込み未来的なトンネルを通れば、あっという間に展示会場に到着。テンポの良いUXです。

これらは未来の公共移動インフラの方向性の片鱗ですが、自動化するパーソナルモビリティの可能性もこれからです。より夢のあるUXデザインの創造を刺激する体験でした。

( プロダクト動態デザイン部 デザインディレクター 坂亀 弘志 )