column 日々、思うこと separate

2019.11.11

海外出張

グリーンのジャケット

 
いまインドネシア、特にジャカルタでもっとも流行っている服装ではないでしょうか。
グリーンのジャケットの正体は、GojekとGrabというスマホアプリを使った二つのバイクタクシー会社のユニフォームです。2015年2月に英国のCastrol社が行った世界78都市と地域を対象とした渋滞度調査の結果で、最も渋滞している都市として1位となったジャカルタ。かねてから渋滞を避けるための都市の中の移動手段としてのバイクタクシーが普及しています。かつては料金が言い値で決まり、マナーや安全性にも問題がありました。
そんな中、2012年にはGrabがマレーシアでスタートし、インドネシアへ拡大、2015年にはGojekが参入し、配車アプリを使ってシステム化された安心な交通手段へと進化してきました。(あまりにもライダーが多くて待ち合わせの相手が探せないとも聞きましたが)
ハードとしてのインフラ、公共交通機関はまだまだ発展しているとは言えず、ジャカルタの街は喧噪にあふれています。それは思い描いていた通りのアジアの都市でした。その反面、スマホアプリを中心としたソフト面での近代化は著しく、そのギャップもまたアジアらしいです。バイクタクシーは交通インフラとして独自に発展してきたラストワンマイルモビリティとも言えます。
所変わって日本のすし詰め状態の通勤電車を見て、ジャカルタの渋滞を行く人たちはどう思っているでしょうか。次回の出張の際には聞いてみたいものです。
 
(CMFG動態デザイン部 チーフデザイナー 針塚 哲)