column 日々、思うこと separate

2022.09.12

コラム

仮・議事録

とある本をきっかけに、デザインを考える際の「仮説」についてより意識を深めるようになりました。仮説といっても様々ですが、私なりの応用例の一つとして時折実践しているのは「デザイン提案を作り込む前にプレゼン当日の仮(仮説)議事録を描いてしまう」というものです。実際に議事録は書かずとも頭の中で当日の参加者をイメージしながら仮のプレゼンを妄想で行い、質疑応答のやりとりも妄想で行う。ただの妄想癖のある変○と思われるかもしれませんが、これをなるべく早い段階でやっておくことで時に自身の説明で足らなそうな点、クライアントから指摘されそうなポイント、あるいは構成の中で折り込んでおいた方がよさそうな内容といったものに気づけることがあります(※あくまで私の場合)。幸いにも気づきがあればその対策も事前に立てられ、よりスムーズな合意形成へとつながりやすくなります。

もちろん思い描いていたシナリオ通りにいかないことも茶飯事ですが、仮議事録は対策案を生みやすくし議論を活性化させる効果もあると感じています。デザイナーとして魅力的なアウトプットを魅力的に伝えることも大事ですが、伝えた内容を介してより良いゴールへと牽引していくこともまた大事な側面ですね。

( CMFG動態デザイン部 ユニットリーダー 田口郁也 )

#仮説