column 日々、思うこと separate

2022.09.05

コラム

宇宙のニオイ

先日、宇宙空間の匂いについての記事を大変興味深く読みました。鉄の匂いと表現され、エアロックに侵入したモノを宇宙飛行士が感じたとありました。太陽で生成された鉄の微粒子が太陽風で拡散している等、様々な推論や解説もありましたが、宇宙空間=何もない真空と考えていた事に対し、様々な微細物質が含まれる可能性があることに認識を改めさせられました。

五感を通して感じられるものは、実感として認識しやすいと思います。この話は、普段は決して感じる事の出来ない宇宙空間を少し身近に感じさせてくれました。嗅覚はそれ自体一つの感覚器官ですが、ニオイという言葉を使って周囲の状況を察する事に例えて使う事もあると思います。さしずめ今回は、匂いにニオイを感じた、という事なのかもしれません。

最新の道具は、大変便利だと実感していますが、一方で不要な五感を感じさせないようにするモノが増えていると感じるときがあります。思うに、必要な感覚のみを増幅させ発展してきた為だと思います。反して、その発展の最先端とされる宇宙開発の中で、この偶発的ともいえる五感を用いて解釈されている事例に興味深く感じました。

五感から発展と、発展から得た感覚と、うまく循環できれば、様々な理解が更に深まるのだろうと、宇宙のニオイから考えさせられました。

( デジタル戦略部 ITアドミニストレーションユニット ユニットリーダー 梅本武志 )

#五感  #宇宙  #匂い