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モーターサイクルデザインの肝:その2

前回の私コラムの流れ、今回はデザインの表現手法「動きとボリューム」についてお話させてください。 

「デザインする」にはいろんな方法があります。「形をどうするか?」「線や面をどう見せるか?」「色や素材感をどうするか?」。

が、その前に、「全体の動きをどう見せたいか?」「シルエットや佇まいをどう見せたいか?」といった結構抽象的なことが、実はデザインで一番重要。(線や面だけをいじくっていると、要素が複雑、ごちゃごちゃ!って感じ。印象に残りにくいものになっちゃうんですよね。)

あるとき、あるPJで、「動きはこうやってデザインするんだよ!」といったヒントが!

Hot Rodというアメリカンカスタムの世界では、オリジナルデザインの要素を守ったまま、動きの表現をすべて調整し、リデザイン。その手法は多種多様。

ラインや面を増やさなくてもここまで出来るってすごいと思いません?

この視点を頭に入れれば、ラインや面をいじくりまわす必要が無くなる。シンプルでありながら、強いメッセージを発信できる。ネイキッドバイクだけでなくて、スポーツやツーリングバイクも、実はこれで新しいデザインの突破口を切り開いているのです。そういった視点で見ると面白いですよ。

( プロダクト動態デザイン部 執行役員 清水芳朗 )