SDGs (Sustainable Development Goals)で掲げているサスティナブルで豊かな社会を目指して都市や周辺地域をリボーンしていくには、下図のように共有価値の創造(CSV)に取組み、長期ビジョンを描き、未来起点で現在成すべきことを考えるバックキャスティング(Backcasting)と、その未来起点を目指して過去+現在の起点から、様々な事業を試行し積み重ねて行くフォーキャスティング(Forecasting)の取組みの両方が必要になります。
そしてバックキャスティングで描くビジョンは、関係する事業者が共有したいと思える可能性を秘めていることが重要になるため、新たな制度やテクノロジー、協創の体制や利益循環などの可能性を考慮して描く必要があります。
また、フォーキャスティングで各種事業を積み重ねて行くためには、その推進の基軸となる公民連携事業と当面の基調となる各種協働及び共同事業が大切になります。このため、バックキャスティングで描くエリアビジョンでは、その基盤となる事業の可能性についても検討しておくことが大切になります。
※協働事業 : エリアの関係者が協働で取組む事業
※共同事業 : ある一定の民間事業者が共同で取組む事業
都市の空間・モノ・情報と
出来事がシンクロする場のデザイン
Collaborative Innovation Design for URABAN LANDSCAPE DESIGN
私たちは、日頃、行政区域とは関係なく、都市及び周辺地域の各エリアを行き来し、仕事や遊び、生産や消費を繰り広げており、そこでのより善い関係と価値を共有し、コンサマトリー(自己目的的)に行動をすることによって個々の暮らしを楽しんでいます。
例えば、朝、身近な自然を感じながら並木道を歩き、朝市で買った新鮮な果物とパンを持ってセカンドプレイスに行き、帰りは居心地の善いサードプレイス寄って新たな出会いを楽しみ、週末には隣町の海辺のカフェで気があう仲間と食事をするというような時間は、多くの人が望む豊かな暮らしの一つと言えます。
このため、私たちは都市部を再生する取組みでは、対象となるエリアはもとより、関係する周辺地域の様々なつながりについて考え、その共有価値の創造(CSV)に取り組み、エリア内の公園や道路などのオープンスペースや身近な自然、建築やモノ、情報や出来事がシンクロする場をデザインすることを目指します。