Landscape Architectural Design

都市環境・建築デザイン領域

共有価値の創CSVに取組み、空間・モノ・情報と出来事がシンクロする場をデザインする

GK-DSH都市環境・建築デザイン領域における “Philosophy”と“Mission”

20世紀後半の高度経済成長期は家電や車、住宅や娯楽用品を「所有」し便利な暮らしを享受することが豊かさの指標となっていましたが、既にモノが溢れ供給過剰になっている昨今では、これまでの指標を越えた「所有+共有」の価値が新たな豊かさの指標となっています。

 近年、諸外国では気候風土とともに醸成する豊かな都市環境は、経済成長を主軸につくられるのではなく、その街のスピリットによる文化的な営みと適度な経済成長、身近な自然が持続循環することでできると考えられるようになり、いくつかの先進国では、その新たな指標にあわせて、これまで築いてきた都市のリボーン(Reborn:生まれ変わること。再生)に取組んでいます。

 そして、そこでは人々のウェルビーイング(Well-being:幸福な状態。身体的、精神的、社会的に良好な状態)を目指した共有価値の創造(CSV:Creating Shared Value)と、その価値を実現し醸成する様々な場づくりが行われており、昨今、その新たな豊かさを目指す取組みは日本でも行われています。

 このため私たちは、その都市のリボーンに参画し、それぞれのエリアの共有価値の創造(CSV)に取組み、空間・モノ・情報と出来事がシンクロする場をデザインすることを目指します。

バックキャスティングとフォーキャスティスティングのロードマップ

Backcasting and Forecasting Roadmap

SDGs (Sustainable Development Goals)で掲げているサスティナブルで豊かな社会を目指して都市や周辺地域をリボーンしていくには、下図のように共有価値の創造(CSV)に取組み、長期ビジョンを描き、未来起点で現在成すべきことを考えるバックキャスティング(Backcasting)と、その未来起点を目指して過去+現在の起点から、様々な事業を試行し積み重ねて行くフォーキャスティング(Forecasting)の取組みの両方が必要になります。

 そしてバックキャスティングで描くビジョンは、関係する事業者が共有したいと思える可能性を秘めていることが重要になるため、新たな制度やテクノロジー、協創の体制や利益循環などの可能性を考慮して描く必要があります。

 また、フォーキャスティングで各種事業を積み重ねて行くためには、その推進の基軸となる公民連携事業と当面の基調となる各種協働及び共同事業が大切になります。このため、バックキャスティングで描くエリアビジョンでは、その基盤となる事業の可能性についても検討しておくことが大切になります。


 ※協働事業 : エリアの関係者が協働で取組む事業

 ※共同事業 : ある一定の民間事業者が共同で取組む事業

都市の空間・モノ・情報と

出来事がシンクロする場のデザイン

Collaborative Innovation Design for URABAN LANDSCAPE DESIGN

私たちは、日頃、行政区域とは関係なく、都市及び周辺地域の各エリアを行き来し、仕事や遊び、生産や消費を繰り広げており、そこでのより善い関係と価値を共有し、コンサマトリー(自己目的的)に行動をすることによって個々の暮らしを楽しんでいます。

 例えば、朝、身近な自然を感じながら並木道を歩き、朝市で買った新鮮な果物とパンを持ってセカンドプレイスに行き、帰りは居心地の善いサードプレイス寄って新たな出会いを楽しみ、週末には隣町の海辺のカフェで気があう仲間と食事をするというような時間は、多くの人が望む豊かな暮らしの一つと言えます。

 このため、私たちは都市部を再生する取組みでは、対象となるエリアはもとより、関係する周辺地域の様々なつながりについて考え、その共有価値の創造(CSV)に取り組み、エリア内の公園や道路などのオープンスペースや身近な自然、建築やモノ、情報や出来事がシンクロする場をデザインすることを目指します。

 
 
 
 

自然や歴史と向き合う暮らしと

空間・モ情報がシンクロする場のデザイン

Collaborative Innovation Design for RURAL LANDSCAPE DESIGN

都市周辺のまちや中山間地域、島嶼部には、それぞれの自然や歴史と向き合う暮らしがあり、そこには第2次〜第5次産業による経済成長とは一線を画した地場産業による地域経済があります。そして、これらの地域経済が、地産地消やアウトバウンドの流通消費のように都市部の市場と相乗効果を持ってつながることができれば、双方の暮らしは豊かになります。

 また、それぞれの場で繰り広げられている神楽や能などの伝統芸能や祭りは八百万の神を起原とするものが多く、そこには自然と共存する日本特有の宗教観(価値観)があります。このため、その自然観や価値観とともに地域の様々な文化を発信していくことは、これからインバウンド観光の推進において重要と思われます。

 このようなことから、私たちは自然や歴史と向き合う暮らしのエリアでは、対象エリアと都市の豊かなつながりについて考え、その共有価値の創造(CSV)に取組み、地域の自然環境や公共スペース、建築やモノ、情報や出来事がシンクロする場をデザインすることを目指します。

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