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私は日本美術、特に浮世絵なんかが好きで良く展覧会を見たり画集を買ったりするのですが、そんなある日ふと気づいた事があります。日本は機械文明の大きな一角を担う技術大国としての側面がありますが、実は機械というものに対して非常にユニークな捉え方をしているのでは無いかという事です。
そもそも日本人と機械との付き合いの歴史は浅く、私の3代前くらいの先祖は多分チョンマゲ頭で初めて見た汽車なんかに「ひえーっ!妖怪だべっ!!」とか言っていたに違いないのです。目的達成の為に現実的技術を積み上げていった西洋式機械観とこの辺違い、追っ掛けで学んだが故にメカニズムとしての理解と同時に、そのパーツの隙間やダイナミズムに異形の魂を見出してしまう民族意識みたいなものがあるのではと感じます。
これが顕著に現れるのがフィクションの世界で、日本の漫画やアニメに出てくるメカニック達は引いて観ると鎧武者の妖怪退治図とあまり変わらなかったりします。
技術やメカニズムへの高度な理解と伝統的な幻想が両立している、という矛盾が日本のユニークさで、高層ビルの隙間に佇む神社の景色なんかにもそんな伝統は表れているのでは無いか、と感じたりもします。
(CMFG動態デザイン部 渡邊 拓二)