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映画『マトリックス』で、覚醒した主人公が世界をコードとして捉える有名なシーンがあります。これは単なる演出ではなく、あるスキルを極めた人が到達する「構造が見える」感覚を象徴しています。
Grasshopperを習得して街を歩くと、建物の意匠が単なる造形ではなく、背後にある「設計ルール」や「変数の組み合わせ」として意識に登るようになります。表層的な形ではなく、それを成立させているシステムを理解する。この視点の変化こそが、熟達の醍醐味です。
「構造を見る力」は、AI時代にこそ真価を発揮します。AIは指示に対して極めて素直です。曖昧な依頼には凡庸な回答しか出しませんが、論理構造を正しく伝達できれば、人間を凌駕する速度で最適解を導き出してくれます。AIを使いこなせるかどうかは、私たちがどれだけ解像度高く「世界の仕組み」を言語化できるかにかかっています。
目の前の事象を完成形として受け取るのではなく、その根底にある構造を見抜くこと。その習慣を身につけたとき、AIは単なるツールを超え、あなたの思考を拡張する最強のパートナーへと変わるはずです。
(動態コンテクストデザイン部 テクニカルシニアディレクター 本田 宗久)
