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コロナきっかけで始めたウォーキングと、そのお供に始めた”文字コンテンツを朗読で聴く”配信型読書体験サービス。最近「ツバキ文具店(小川糸著)」という小説を聴きながら考えた視点の紹介です。
話は文具店を営みながら代書屋の顔も持つ女性主人公の、風変わりな日常を描く物語です。主人公は依頼された人物として手紙を書く前に、会う事も叶わない対象を深く知ろうと努力します。そして本人が書いたが如く、その人物の字で文章を書き、毎話手紙を受け取った人と依頼人との間に唯一無二のドラマが生まれます。
普通の女性でありながらも代書屋としての矜持が強まっていく主人公の心理描写にクリエイターの端くれとして共感しつつも、対象の内面に寄り添った人格のシンクロが生み出す「唯一無二の体験の提供」に対し、さて我々のデザインサービスはそのような感動や共感を顧客にもたらしているだろうか、と考えさせられました。
プロとして、この物語の主人公に改めて気付かされたと思いつつも、元来仕事ってそんなものだよな、とも。よかったらぜひ読んで(聴いて)みてください。
(動態コンテクストデザイン部 シニアディレクター 坂亀 弘志)