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先日、低緯度オーロラ観測の話題があった。大規模な太陽フレアの影響との事。太陽から放出された大量の電子が地球の大気中にある酸素や窒素に反応して起こる現象。あまりにも多く放出され、普段は見られない低緯度まで広がった、この大量の電子は身近な電子機器に大きな影響を与える場合があるという。美しいものとトゲはやはり対になるものなのだろうか。
オーロラは中世、近代の科学で解明される以前も、美しさと共に「恐れ」られてもいた様である。当時、電子機器などは存在せず実害は無かったはずで、どちらかというと「畏れ」ではなかったかと思う。興味深く感じる所である。「畏れ」には自然等に対し敬う意味が含まれる。もし現代、日本の夜空いっぱいに広がるオーロラが出た時、我々はどのように感じるのだろうか。物理的、経済的、美術的、などなど、感情は割と忙しそうである。
科学的な「恐れ」と、文化的な「畏れ」、以前からよく引き合わされてはいる。今回思ったことは、実害に繋がるだろう科学からの「恐れ」には難易度の高い対応を検討しなければならないが、文化的な「畏れ」も忘れないように感じることができれば、と思っている。
(動態コンテクストデザイン部 IT Adminユニット ユニットリーダー 梅本 武志)