column 日々、思うこと separate

2024.12.02

コラム

軽量、スリム、コンパクト

大きく重いバイクは快適で遠出に適していることが多く行動半径が圧倒的に広がります。
ただし険しい地形は苦手で、たとえば自然の奥深くに踏み込むことは躊躇しがちです。
たくさんの荷物を積んで遠くに行けるのですが、旅の途中の寄り道など自由度は多少限られるというようなイメージを持っています。

ヤマハのバイクは伝統的に軽量、スリム、コンパクトであることを大切にして作られてきました。これはバイクの機動力を最大限に発揮する設計思想とそれを美しくまとめるデザインへのこだわりに根差しています。

写真のバイクは先代を含めて私をいろいろなところへ連れて行ってくれます。それこそ人里離れた奥地を含めて、「冒険の相棒」といった感じで私が10代の頃から寄り添ってくれています。たとえ深い谷底に転げ落ちても軽い車体のおかげでなんとか這い上がってこれました。ヒトに馴染むサイズ感と贅肉を感じさせないボディワークが癒しと若々しさを感じさせることで私にとってのヤマハのイメージが醸成されました。小粋なカラーリングも魅力です。

発売から50年を経て時代が巡り、近頃は若い方からも声をかけられることが増えてきました。

(ハイブリッド動態デザイン部 マスターデザイナー 保母 実)