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2024.06.24

コラム

道具の形 -ノギス-

(写真1)  

ノギス(Vernier caliper)は物を挟んで測る滑り挟み尺に副尺(バーニア目盛り)が付いている道具。名前は副尺を意味するドイツ語かオランダ語の”Nonius”から。

写真はいかにも産業革命後のイギリスやフランスの形のノギス。手元で固定するところがあり、ダイヤルで微動送りが出来る。表がインチで裏がメトリック。軍需拡大の日本でコピーされた時代のものではと想像しています。

 

(写真2)

アメリカ製の副尺が無いポケットノギス。1/64インチとかが測れるので便利。内径も外径を測れるジョーです。下は顎の根元の小さなダイヤルを傾けて固定するのでポケットに入れやすい。少し大雑把なのがアメリカらしい。

 

(写真3)

上はドイツのMauser。下は日本のMitutoyoのJIS M型、そうマウザー型です。6、70年前からほとんど形は変わっていませんがJISによって形や寸法が細かく決められたからでしょうか。現在はどれも同じ形になってますね。

 

(プロダクト動態デザイン部 シニアデザインディレクター 麥倉 毅美 )