column 日々、思うこと separate

2020.11.19

コラム

夜長の季節に思うこと

 長い夜には、取り留めのない事を考えてしまいます。
 COVID19で色々な事が炙り出されてきます。テレワーク中心の毎日は、公共交通機関での通勤が無い解放感がなかなか良いですが、一方でこの状況に慣れ切ってしまう事への不安や疑問も残ります。
 
 日常が画一化して外部刺激が質/量ともに少なくなっています。半年超のテレワークによる運動不足で、浮腫み気味の足と同様に気分も晴れず、心も運動不足の様な有り様です。日々の移動や活動による小さな刺激から、イベントや行楽地での大きな刺激まで、強さと方向性の振幅の激しい刺激が入り乱れた、良くも悪くも玉石混合状態の日常が懐かしく思われます。食べ物も偏食が過ぎると飽きてくるし身体にも良くありません。微量元素が足りないのかも‥‥この機会に普段食べない幅広い食材を、美味しくバランス良く食べる様心掛けたいです。
 
 実際にリアルの機会が減り、しかもバーチャルも微増です。気が付いてみると、自分の心も真ん中にチンマリと固まっていました。真ん中に隣り合ったリアルとバーチャルを、もっともっとリアル、もっともっとバーチャルと両極から広げて体験すればもう少し楽しめるかも知れない!と思いますが中々実行出来ず、普段見ない動画やバーチャルサイトを見てみたりもしてみますが、単純にもっと外に出た方が良さそうです。
 
 そんな半年超でしたが、10/初に東京から千葉のバイク屋さんまで単車の車検を出しに行きました。普段の移動で乗っている原付二種のスクーターとは違う久しぶりの刺激です。乗らず放置で弱ったバッテリーではアクセルワークをしくじるとエンジンがストンと止まります。すると、セルモーターを回す力も無く、道路の真ん中で慌ててギアをニュートラルに入れてキックし、エンジンを掛けるスリルを味わいます。逆に車検整備を終えた帰りは、行きの不安はどこ吹く風で全体が整備され引き締まった印象です。初年度登録1979年のほとんど鉄で出来たアラフォー車体は、良い感じで首都高を駆け巡ります。
 
 いつもと同じはずなのに、チンマリと固まった心にはチョッと新鮮な出来事でした。
 
( プロダクト動態デザイン部 シニアディレクター 田代 康保 )