JR福知山駅 駅前広場
2009
福知山駅周辺地区土地区画整理事業の一部である福知山駅北口駅前広場では、一般的な交通の結節点としての交通を処理する「交通結節機能」と都市の拠点となる(市街地拠点機能)・人が憩い、集い、語らうための(交流機能)まちの景観を形成する(景観機能)各種サービスを提供する(サービス機能)防災活動の拠点となる(防災機能)などを総称した「都市広場機能」としており、これを「環境空間」と定義づけしている。
これら「交通結節機能」と「都市広場機能」の双方を組み合わせつつ必要な空間を確保した。
整備方針
1)交通広場と多目的広場またその周辺道路や民地内における半公共空間(駅舎内コンコース・自由通路/セットバック用地など)に置けるハード面・ソフト面を含めた一体整備を行う。
2)都市における貴重なオープンな空間である。従って、多目的に利用できるよう緑・植樹、モニュメントなど最小限に設置し、極力広い空間を確保する。
3)災害時の拠点となることから防災施設は設置する。
4)来訪者にとって、都市(まち)を分りやすくするために都市の軸線を考慮する。「コミュニティ軸」「商店街への視線誘導軸」「都市軸」「移動軸」など
5)イベント対応としての溜りの空間や設備についても可能な限り設置する。
6)来訪者には「まちやまちで行われる行事など」を分りやすく、在住者には在住者向けの情報を伝達する設備などを設置する。
当初の計画では、バス乗降場が島状に計画され、交通安全上の問題点や、交通機能重視でゆとりのない空間構成となっていたものを、交通線形を変更しコンパクトな交通機能にし、そこで生まれた空間を人のための広場とした。
デザインは、駅南の新しい都市と様相を異とし、福知山城の玄関口を感じさせる城の石垣を基調とした色彩・素材・径所をモチーフに計画して、南広場とは異なる広い空間を構成させた。
領 域:交通環境
施 主:福知山市
業務内容:実施設計
福知山の玄関口としての広場機能のあり方