2023

芳賀・宇都宮LRT トータルデザイン

2023年8月26日に芳賀・宇都宮LRT(栃木県宇都宮市、芳賀町、宇都宮ライトレール株式会社)が開業。全路線が新設となるLRT(※)は国内初で、「宇都宮駅東口」から鬼怒川を渡り、「芳賀・高根沢工業団地」までを結ぶ。このLRT事業において、VIから車両、停留場等のトータルデザインを、GKインダストリアルデザイン・GKグラフィックスの協力のもと、GK設計が担当。芳賀・宇都宮LRTは、車社会からの脱却を目指し、環境やバリアフリーにも配慮した、未来のスーパースマートシティ実現化の基軸として位置付けられている。


※LRT:Light Rail Transit(ライト・レール・トランジット)」の略で、日本では「次世代型路面電車システム」と呼ばれる。LRT走行専用レーンの軌道が整備されており、定時制が保たれ、高頻度の運行が可能。各種交通との連携に優れ、低床式車両の活用で乗降がしやすいなど快適な乗り心地が特徴。


▶︎ 【GK Report 特集:パブリックトランスポーテーションのあした】 意識を創る 芳賀・宇都宮のトータルデザイン(外部リンク)

▶︎ 芳賀・宇都宮LRT公式HP(外部リンク)

▶︎ 2023年 GOOD DESIGN賞/ グッドフォーカス賞受賞 [地域社会デザイン](外部リンク)

▶︎ 2024年 ローレル賞受賞(外部リンク)


施主:宇都宮市・芳賀町・宇都宮ライトレール株式会社

協働:GKインダストリアルデザイン、GKグラフィックス

業務:VI、車両、停留場等のトータルデザイン

雷都を未来へ

トータルデザインコンセプトは「雷都を未来へ」。芳賀・宇都宮の豊かな風土を生み出している稲妻や稲穂、そしてこの地域の異名「雷都」というキーワードのもと、コンセプト策定から参画。「LIGHTLINE(ライトライン)」という愛称が付けられた車両では、シンボルカラーの黄色とダークグレーを用い、雷の光や先進性を感じさせる流線型のデザインを採用。ユニフォームもこのカラーを基調としている。さらに、地域の資源や産業とデザインとを融和させ、停留場には地場産材を使い、車両内装には宇都宮の伝統工芸・宮染をイメージしたブラインドなど、この土地の要素を織り込んだ。地元の方には馴染み深く、また観光客には芳賀・宇都宮の魅力をPRする両面を兼ねている。




photo by Yo Hashimoto

雷都を走り抜けるライトライン

photo by Yo Hashimoto

まちの未来を考える意識づくり

またGKは、地元市町民のLRTによる“まちの未来を考える意識づくり”にも注力している。地域住民がLRTの存在を知り、それをまちの誇りと感じてもらえるような市民参加企画の立案に取り組んだ。公募アンケートで車両デザイン案を選定してLRT新設を周知し、また各停留場の壁面デザインは、地元デザイナーと沿線の住民によるワークショップを行って製作されている。それぞれのデザインプロセスに触れてもらうことで、まちづくりの意識を高めるきっかけを創出した。目に見えるデザインだけではない、地域のアイデンティティ、意識づくりと誇りを育む要素もトータルデザインの一環として、今後ますます重要になると考える。


photo by Yo Hashimoto

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