新しい“都市の庭”をつくる

大手町1stスクエア公開空地リニューアルデザイン

東京・大手町に位置する複合オフィスビル「大手町ファーストスクエア」の公開空地のリノベーションプロジェクト。低層階全体のリニューアルを含めた計画策定をNTT都市開発と進めてきたなかでのシンボルプロジェクトとして、公開空地「ファーストスクエアガーデン」のリニューアルが完成しました。

　閑散として使われていなかった当地のリニューアルを推進するため、ユーザーの体験価値の向上につながるプロセスとして実施したのは、近隣のオフィスワーカーとの従来の枠組みに囚われない、領域を超えたワークショップを重ねたことです。そこから得られた潜在的なユーザーニーズを見定め、ハードへ の落とし込み（ユーザーが自由に使い方を選択できる設えや、隣地の「大手町の森」とのシナジーを意識した緑との距離感、視線のコントロ ールなど）とともに、運営と一体となってサービスを提供するソフトの仕組みも合わせて構築することで、大手町エリアに新しい「都市の庭（日常・非日常を過ごす場）」が完成しました。

　GK-DSHではプロジェクト発足に向けたマネジメント及びデザインレビューとともに全体の方向性を担当者とともに調整。細かなデザイン監理を行うことと並行しサインデザインを担当しています。空間そのものの設計は緑を効果的に用いるためにデザインとメンテナンスが両方できる専門家を交えて推進しました。

2018年度グッドデザイン賞

2018年 SEGES「都市のオアシス」認定

第3回まちなか広場賞「奨励賞」

ソトノバアワード2017 特別賞

4. 事業イメージを喚起するデザインレビュー

公開空地リニューアルPJ発足に向けて、クライアントであるNTT都市開発株式会社プロ ジェクト推進部とともに、エリア価値と不動産の関係性を軸にしたリニューアルコンセプトの策定から空間のリニューアルイメージ、リーシングの方向性などの様々なデザインレビューを何度も繰り返し重ねました。このように、事業イメージを喚起させる視覚化が、意志の共有から当事者意識の醸成へとつなげてきたことにより、公開空地リニューアルのシンボルプロジェクトが実現しました。