てんじんぐち駅前広場
歴史へ誘う街の玄関口のデザイン
防府は、周防国府や周防国分寺に端を発する国づくりの歴史をもち、条里制の街割が残る中心部には、古代の都にならった碁盤目状の街並みや朱雀大路の痕跡が今日まで受け継がれています。とりわけ、この地には古代の山陽道と近世の萩往還という二つの大きな道が栄華をもたらしており、前者は大陸文化と日本文化を運んだ“日本のシルクロード”として国衙・国分寺などの成立に関わり、後者は参勤交代を契機に南北に築かれた殖産興業の道として、防府の近代化をけん引しました。
これらの歴史的背景を踏まえ、本計画では防府駅北周辺を「歴史への誘い」をテーマにデザインし、天満宮の朱を抑えた赤茶で仕上げたヒノキ集成材のエンタシス柱とポリカーボネート屋根のシェルターにより、日差しや雨をやわらかく受け止める落ち着いた待合空間を形成しています。また、地域の伝統産業である鋳物を用いた照明柱や車止めを広場に配置し、近くで見たときの温かみと遠景でのシャープな存在感を併せ持たせることで、時間とともに深みを増す素材の変化に、この地の歴史の積層を象徴的に託しています。
CATEGORIES
TIMELINE
1993-1997
CLIENT
防府市
AWARD
1999 都市景観大賞 「景観形成事例部門 小空間部門」大賞 (国土交通大臣賞)







