WORKS|プロジェクト一覧

卸街シンボルサインプロジェクト

VIから都市空間へ。公民連携で育てる「卸街」のエリアブランディング
広島市西区の広島商工センター「卸街」は、物流や卸売を中心とする広島の産業拠点です。巨大なスケールと物流効率が優先されるこの街において、地域としての一体感や誇りを育み、エリア全体の価値を高めていくため、民間主体による景観形成とエリアブランディングに取り組んできました。その核となったのが、「総合卸の和」を表現したビジュアルアイデンティティ(VI)です。VIを単なるロゴマークとして扱うのではなく、サインや建築、広報物などへ展開し、街のさまざまな場所に共通する視覚的なアイデンティティとして実装。まず卸組合の駐車場にシンボルを掲げることで、これから目指す街の姿を具体的な風景として示しました。

民間から公共空間へ広がるデザイン
民間による先行的な取り組みと、長年にわたるまちづくり活動を背景に、広島市との公民連携へと展開。エリアのメイン道路と外周道路には、巨大な街区の中でも現在地を直感的に把握できる「1丁目〜6丁目」の街区サインを計22箇所に整備しました。車からの視認性だけでなく、柱の歩道側にも「卸街」のシンボルを配置し、歩行者に対してもエリアのアイデンティティを伝えています。さらに、公共空間への実装を通じて培われた行政との信頼関係をもとに、取り組みは中央分離帯へと拡大しました。エリアへの到達を直感的に伝える大きな円環と「OROSHI MACHI」の文字によるシンボルゲートサインを3箇所に整備。「卸街」と「広島市」の名を並べ、公民共創の象徴として、昼間だけでなく夕刻には赤と白の光によって街の入口を印象づけています。景観計画から約10年。VIを起点とした一つの民間施設への実装から、道路空間、そして都市インフラへ。物流動線としての合理性を損なうことなく、まちとしての美しさとアイデンティティを段階的に重ねていくことで、民間主体のまちづくりを公共空間へと広げる持続的な公民連携のモデルを目指しました。

CATEGORIES

CI / VI, Landscape, Public, Sign

TIMELINE

2015-2025

CLIENT

協同組合 広島総合卸センター

AWRAD

第60回 日本サインデザイン賞 入選・中国地区デザイン賞