都市環境・建築デザイン領域   >  プロジェクト  >  都市交通と協創のデザイン  |  防府「てんじんぐち駅前広場」環境整備

 山口県防府市防府駅北口広場


■プロジェクト期間

1993〜1997


■共同事業主

防府市

JR西日本


■プロジェクト推進体制

防府市

防府駅北地区顔づくり委員会

防府市の鋳物業の関係者

公益財団法人  都市づくりパブリックデザインセンター

株式会社 GKデザイン総研広島


■受賞

都市景観大賞  景観形成事例部門  小空間レベル (国土交通大臣賞)

地区名:防府てんじんぐち駅前広場地区 


■GK-DSH業務範囲

駅前広場修景基本設計・実施設計

バスシェルター基本設計・実施設計

照明基本設計・実施設計

歴史へ誘う街の玄関口のデザイン



■プロジェクト推進体制

防府市

防府駅北地区顔づくり委員会

防府市の鋳物業の関係者

公益財団法人  都市づくりパブリックデザインセンター

株式会社 GKデザイン総研広島


■GK-DSH業務範囲

駅前広場修景基本設計・実施設計

バスシェルター基本設計・実施設計

照明基本設計・実施設計

 山口県防府市防府駅北口広場


■プロジェクト期間

1993〜1997


■共同事業主

防府市

JR西日本


■受賞

都市景観大賞  景観形成事例部門  小空間レベル (国土交通大臣賞)

地区名:防府てんじんぐち駅前広場地区 

積み重なる時間を伝えるランドスケープデザイン ― 防府「てんじんぐち駅前広場」

周防国府や周防国分寺に国づくりの端を発する防府は、条里制という地区割でつくられた街で、今日でも中心部には碁盤目状に整理された街が残っています。また、周防国府の中央を抜けていた朱雀大路から、この街にはかつて陰陽五行説における方位と色彩の考え方が用いられていたと思われます。

 そのような歴史を持つ防府には、これまで2つの大きな繁栄期があり、その国づくりに関わった2つの大きな道がありました。

 一つは古代の都を結んでいた「山陽道」で、防府を東西に貫くこの道は日本文化を運んだ動脈であり、大陸文化を運んできたという意味では日本のシルクロードと言えます。防府におかれた国衙が唐の都を手本にしている点や、国分寺や東大寺別院阿弥陀寺が奈良の東大寺再建に関連して建てられたこと等から、この時代に栄えた東西の道は古代の都を結ぶ道であった思われます。

 もう一つは参勤交代をきっかけに南北につくられた「萩往還」で、防府の近代化、産業化に関わった殖産の国づくりの道であります。このため、この道の周辺には、今でも御舟倉跡など史跡や窯場などの伝統産業が点在しています。

 このようなことから、本計画では、これらの歴史的資源の玄関口となる防府駅北周辺の街のデザインテーマを「歴史への誘い」とし、その特徴をもとに防府の新しい顔となる景観づくりを展開しています。


1999 都市景観大賞  「景観形成事例部門 小空間部門」大賞 (国土交通大臣賞)

1.歴史をひも解き条里制と陰陽五行説をもとにした駅前広場をデザインする

古代のおおらかなスケール感を意識して配色された樹木。秋に色づくケヤキの黄色は当時の世界観(陰陽五行説)の方位において中心を表す色となります。

2.地元の人々の心に宿る記憶をシンボル化したデザイン


バスやタクシーを待つあいだ日差しや雨をよけるシェルターは、ヒノキ集成材のエンタシスの柱とポリカーボネートの屋根で出来ており、地面に柔らかい陰をつくり、周囲の木陰とつながります。柱は、天満宮の朱塗りのイメージを導入しながらも落ち着いた待合い空間を提供できるよう、彩度を抑えた赤茶に塗られています。朱は木材の保護材の色で防府市の普遍の存在のシンボルとなります。

3.伝統産業の鋳物業と連携した協働のランドスケープデザイン


この地域の伝統産業である鋳物を用いた照明柱や車止めは、近寄った時に見せる暖かみのある風合いと、遠くから眺めたときのシャープな印象の両面から広場に表情を与えています。時間の経過と共に深みを増すこれらの素材には、積み重なってゆく歴史の象徴を託しています。

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