
ヤマハ発動機×TOM WORKS「Dynamic Art Project」
熱を伴った
「個性」「好き」は、
「仕事」になる。
「モノ」の「デザイン」を超え、
「コト」の「企画」も。
「この会社では何ができるんだろう?」
こちらをご覧になっている皆さんの中には、そう感じたことがある方も多いはず。
「やっぱりバイクのデザイン?」「いや、店舗やその他のモノもデザインできるらしい?」
デザインカンパニーである以上、それらが真っ先に思い浮かぶのは当然です。
しかし、今回ご紹介するプロジェクトは、「コト」の「企画」です。私たちGKダイナミックスは、ただ「モノ」を「デザイン」するだけでなく、メンバー一人ひとりの個性・興味関心とクライアントのニーズをつなぎ、それぞれの熱を掛け合わせた一体感をもって、あらゆるクリエイティブに挑戦しています。
その一つである「Dynamic Art Project」は、モビリティメーカーであるヤマハ発動機さまと新進気鋭のデニムアパレルブランドTOM WORKSさまのコラボレーションによるプロジェクトです。
「自社のブランドをもっと若者に届けていきたい」というヤマハ発動機さまの声を起点に、アパレルブランドとタッグを組み、バイクをベースにしたオブジェ、それを用いた映像、ポップアップイベント、ファッションアイテムなどを制作しました。当社は全体のプロデュースを行い、企画立案・スケジュール管理・コンセプト立案・車両制作監修・撮影監修・イベント運営など多岐にわたる役割を担いました。
では、このプロジェクトはどのような背景で生まれ、メンバーのどのような熱が込められているのでしょうか。

前例のない挑戦だった。
でも、それはチャンスでもあった。
「国内の若者におけるヤマハ発動機ブランドの認知が低い」
プロジェクトのはじまりは、そんな調査結果でした。そこでヤマハ発動機さまが声をかけたのが、私たちGKダイナミックス。同社が国内外で販売するあらゆるモビリティのデザインを手がけており、トレンドに敏感な若手デザイナーが多数いることから、企画を依頼いただきました。
しかし、そうはいっても、当社は広告代理店ではなく、デザイン会社です。ヤマハ発動機さまとは長年のお付き合いがあるものの、クライアントをPRする企画などを担当した前例はありません。ただその分、私たちにしか提供できない価値、私たちの強みが生かせる部分もあります。
今回、プロジェクト全体のディレクションを手がけた永井は、当時の思いを語ります。
「正直、すごく不安でしたね。なんせ、やったことがないので。ただ一方で、何かの魅力を最大化してユーザーに届けるという点でデザインと通じる部分がありますし、これまでたくさんのモビリティのデザインを手がけてきた経験が生きると感じました。また、トレンドの中心地である東京の小さなデザインカンパニーだからこその価値、社員の個性を発信できる良い機会なのではないかと考えました」
そうして、予算や規模感、スケジュールなどあらゆることが手探りの状態でしたが、個性と熱を持った若手メンバーが集い、企画のアイデア出しがスタートしていきます。

デザインディレクター
CMFG動態デザイン部
(兼)経営戦略部
永井 智
プロジェクトを突き動かしたのは、
「好き」という気持ち。
カフェ、お守り、農業……メンバー一人ひとりが自由に個性あふれるアイデアを出し、企画は進んでいきます。
こうした空気感について、メンバーの一人である松田は語ります。
「うちってなんでも自由に意見を出しやすくて。誰も萎縮せずに、個性を尊重し合い、助け合いながら高みを目指せるチームワークがあるんです」
しかし、前例のないプロジェクトであるため、順風満帆とはいきません。次々とアイデアが出されるも幅が広すぎて形にはならず、もう少し絞り込んでいくことになっても、なかなかうまくまとめられず……。そうしてプロジェクトは一度頓挫しかけます。
そこで立ち上がったのが松田でした。
「個人的に好きなアパレルブランドであるTOM WORKSとのコラボレーションをアイデアとして出したんです。以前からポップアップイベントなどに足を運んでデザイナーとお話しさせていただく中で、いつかこの人たちと仕事がしてみたいなと思っていて。そうした中でプロジェクトの雲行きが怪しくなってきたので、自ら社内メンバーの上司に掛け合って、どうかやらしてほしいと伝えました。アパレルブランドに対する個人的な思い入れが原動力となっていて、最後は気持ちで押し切ったかもしれません。でも、皆さんそんな思いを受け入れてくださって、最終的にクライアントに提案できることになりました。自分の“好き”を伸ばせる、個人的な“好き”を受け入れてくれる会社なんです」
なんでも言い合える雰囲気、“グルーヴ感”あふれるアイデア出しが、メンバーの個性や熱を引き出し、形になった瞬間でした。

チーフデザイナー
CMFG動態デザイン部
(兼)経営戦略部
松田 築
いろんな人の熱があるから、
良いものは生まれる。
それからTOM WORKSさまとのコラボレーションを含むいくつかの案をヤマハ発動機さまにご提案。内容や予算を踏まえて正式に決定し、プロジェクトは進んでいきます。
具体的に何をするのか当初は決まっていませんでしたが、松田をはじめとしたメンバーが時折TOM WORKSさまのデザイナーのもとへ足を運びながら対話を重ね、徐々に構想が浮かび上がってきました。その中で、ヤマハ発動機さまからは「PRの成果が、数字などで目に見える形がいい」というオーダーもあり、ただのデザインではない、目的に立脚したPR戦略が描かれていきました。
そうして具体的な企画が決定し、今度は制作フェーズに突入していきます。ここでは、クライアントや外部パートナーとの「グルーヴ感」「熱」がカギになったと松田は語ります。
「私は、そこに熱がなければ、良いものは生まれないと考えています。その点今回は、TOM WORKSのデザイナーから、動画の制作会社、カメラマン、オブジェの加工を担当された塗装屋さんまで、さまざまな熱意あるクリエイターが集まり、グルーヴをもってプロジェクトを進められました。いろんな人が集まって、いろんなつながりが生まれて、いろんなプロフェッショナルが垣間見えて、そして良いものが出来上がって。純粋に、それがとても面白かったですね」
そうしてプロジェクトはたくさんの人の思いを介して最大限のクリエイティビティが発揮され、成功を収めました。そして、そこで生まれたつながりから、現在TOM WORKSさまとGKダイナミックスが直接コラボレーションしたプロジェクトも始まっています。参加している田中は、現在の思いと今後の展望を語ります。
「ジャケット、カバン、キャリーバッグといったアイテムを2社でコラボレーションしてつくろうとしています。時に先方も交えながらたくさんのアイデアを出し合い、誰もが良いと認めることができるモノをつくるために日々取り組んでいます。社内で話していると個性的な意見が出ることも多いのですが、そういう変な部分も面白がれるのがGKダイナミックスらしいなって思います。真剣に、でもワイワイと、お互いの個性を磨き合うことができています」

デザイナー
CMFG動態デザイン部
(兼)経営戦略部
田中 美優

自分次第で、
何にだって挑戦できる。
グルーヴ感あふれる対話から生まれた、モビリティメーカーとアパレルブランドのコラボレーションという異例の企画。しかも、そのアパレルブランドは、一社員がプライベートで好きなもの。
一見すると、なかなか実現が難しいように感じるかもしれません。しかし、GKダイナミックスなら、それはたしかに「仕事」になります。なぜなら、そこに社員の熱がこもっているから。そして、個性を尊重する風土があるから。
永井は、プロジェクトを振り返って、改めてGKダイナミックスの特長を語ります。
「当社は、一人ひとりの個性や特性を面白がれる会社だと思います。それがこうした企画やデザインにも生かされ、クリエイティブにつながっていくと考えています。また、一人ひとりの“やりたい”が最大限に尊重されます。そこにたしかな熱があれば、その意志を受け入れ、GOサインを出してくれる人たちばかりです。だからこそ、皆さんには熱を持って何事にも取り組んでほしいと思っています」
デザインだけじゃない、自分だけの個性を持ったあなただからこそできることが、ここGKダイナミックスにはあります。
