アクセル・タルマー教授 連続講演会
オーストリアのリンツ芸術産業デザイン大学でインダストリアルデザイン学部長を勤めるアクセル・タルマー教授がGKの招きにより来日し、7月22日(月)、23日(火)、25日(木)の3日間に渡るレクチャーがGKデザイン機構にて開催されました。
タルマー教授は、PorscheやFestoといった企業で重要なプロジェクトに携わるとともに、デザイン、エンジニアリングから芸術にまで至る幅広い分野で独自の研究成果をあげてこられました。
タルマー教授の造形論は、自然の形をモチーフとしてコンピューターによる解析を駆使しつつ革新的な造形を導くものであり、着眼点と方法論の双方において包括的かつ緻密に構成された内容となっています。デザインの成果としても景観デザインからロボットに至るまで多岐にわたるものです。また形の構成プロセスの構造表現として、クラシック音楽に基づくダンスパフォーマンスを演出するなど、ユニークな構造的思考を披露していただきました。
総じて10時間以上に渡る集中講義の内容と射程の遠大さには、多くの参加者が啓発を受け、貴重な時間を共有しました。
アクセル・タルマー教授(Prof. Axel Thallemer)
1959 年ドイツ生まれ。リンツ芸術産業デザイン大学の建築、都市開発、スペース・プランニング、インテリアデザイン学部長、インダストリアルデザイン科部長。
ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンにて科学理論と論理的言語学を学び、ミュンヘンの美術アカデミー土木工学科を卒業。ニューヨーク・スクール・オブ・インテリアデザインでビジネス、パブリック・リレーションと心理学の大学院奨学金を受ける。空気圧機器の世界トップメーカー フエスト社やポルシェを経て、1999 年ミュンヘン応用科学大学 教授、 2003 年ハンブルグ、美術アカデミー 教授を歴任、 2004 年より現職。また、米国はじめ、中国、シンガポール、トルコ、日本など各国の大学で客員教授を務めている。