column 日々、思うこと separate

2020.07.20

コラム

未来はゲームの姿でやってくる

皆さんはVR(バーチャルリアリティ)をお試しになったことはありますか?
 
映像を立体として映し出すような試みは、赤と青のセロハン眼鏡を使った3D映画から始まり、様々な研究と製品が世に出ては消えていきました。数年前の3Dテレビのほんの一瞬のブームのように、いずれも定着することは無かったように思います。
 
実体のないものを違和感なく視覚に訴えるのは、それほど難しいということでしょう。特に映像機材は、周辺技術と魅力的なソフトウェアの継続的な供給が無いと、移り気なカスタマーは継続して使ってくれないという側面も大きいのでしょう。
 
しかし現在では、HTCとOCULUSの二社が切り開いたVRの世界は既に定着し、デジタル空間を体験する新たな手段として活用されています。一般家庭への普及率はまだ高くないですが、コストダウンによっていずれ解決されるでしょう。今回紹介するこの映像は、今年発売された”half life alyx”というシューティングゲームですが、そこにいる感覚がすごくよく出来ていて驚かされます。映画 ”ready player one” で描かれたようなVR体験は実は結構近くまで来ているんです。
 
【映像:half life alyx _ https://www.youtube.com/watch?v=vESvTNLK8k4 】
 
テレビゲームの世界だろ?大人の私には関係ない話…そんな風に思っていますか?
 
実を言うと、VRはモノづくりの世界では既に広く使われているんです。例えば、プロトタイプを作るもっと前に、3DデータをVRでチェックして問題が無いか検証したり、あるいは工場の組み立て工程で手順を間違えないように映像で教えてくれたり、またある時は遠隔地のクライアントとVRでミーティングしたりと。職場でVRヘッドセットを被っている姿を想像すると違和感があるかもしれませんが、既に映画を超えてVRは現実世界と切り離せないものになっています。
 
大人が眉をひそめるゲームの姿を借りて世界が変わっていくなんて、なんだかわくわくしませんか?怖がらずにちょっと試してみませんか。
 
( プロダクト動態デザイン部 ユニットリーダー 本田 宗久 )